2010年10月13日水曜日

AT&T pay as you go でSIMロックフリーiPhoneを使う

先日のエントリ「SIMロックフリーiPhone3GS再び」で記載した通り、米国出張に先立ちiPhone3GSをSIMロックフリー版へと切り替えた。そのiPhone3GSを米国で使うため、AT&Tで販売されているプリペイド携帯用SIMを購入してiPhoneで使えるようになったので記録も含めて追記しておこう。

ソフトバンクの「海外パケットし放題」サービスを利用すれば、日本国内から持ち出したiPhoneを1日1,480円で国内と同様に利用できるが、滞在日数が長くなるとコストもばかにならない。そこで、PC Watchの記事を参考にAT&Tから販売されているプリペイドSIMを利用してコストを抑えようとトライしてみた。なお、このiPhoneを購入したオーストラリアでも同様の方法で滞在中利用していたので、プリペイドSIMでの利用は今回が2カ国目となる。

今回のやり方でポイントとなったのは大きく次の2点である。
  1. AT&TでのプリペイドSIMの購入
  2. iPhoneでのパケット通信の設定
ではまず、1つ目のAT&TでのプリペイドSIMの購入から。上記のPC Watchの記事を参考にAT&TのショップでPay as you go というプリペイドSIMを購入するのだが、店員さんに「Pay as you goのSIMをデータパックを付けて欲しい」と言うと、携帯電話は持っているのかというので件のiPhoneを見せて「SIMロックフリーのiPhoneを持っているから大丈夫だ」と言うと、「iPhoneとBlackBerryにはPay as you goのデータパックが適用できないから売れない」と断られた。

しまった、そもそもアメリカじゃ(普通)iPhoneはAT&Tの回線契約付きでしか売ってないから、SIMロックフリーのiPhone用にプリペイドSIMだけ欲しいとストレートに聞いたのは(大)失敗だった。それをiPhoneを見せて、これで使うとネタばらしまでしてしまって。

気を取りなして、2店目のAT&Tショップへ再トライ。今度は、スマートフォン用にPay as you goのプリペイドSIMが欲しいとぼかして尋ねた。「iPhoneとBlackBerryでは使えないぞ、大丈夫か?」とやはり聞かれたので、「別のメーカのスマートフォンだから大丈夫」といったら、「なら、OK」ということになり新しいSIMを取り出して開通手続きをしてくれた。短期滞在なのでプランは「MINUTE」というSimpleRatePlanを選択、これにデータパッケージを追加してもらう。$19.99で100MBのデータ通信ができるオプションである。なので$25のチャージをしてもらい、そこから$19.99分をデータパッケージの購入に充ててもらう。残りは$5.01の通話チャージが残ることになる。

店を出て、さっそくSoftbankのSIMとAT&TのSIMを取り換える。キャリアーを認識し、画面上にもAT&T 3Gと表示され、SMSでWelcomeメッセージが届く。電話機能で「*777#」と発信すると残チャージ金額が表示される。おっ、簡単簡単と思ったのだが、このあと落とし穴があることに気づく(後編へ)。
Pay as you goのパンフとGoPhoneのSIMカード(SKUが73039というタイプであった)。




「*777#」へ発信すると残額と利用期限がSMSで送信されてくる。




さて、それでは後編。プリペイドSIMカードも無事購入できたし、データパッケージの追加も残金から無事されているようだと、思っていたのだがWebブラウズやメールのチェックをしようとすると「データ通信機能が起動しません」というメッセージが表示されて、パケット通信機能が使えない。うむむ、PC Watchのドイツの記事でもデータ通信の手続きが遅れることもあるとの例もあったので、キャリア側の手続きに時間がかかるのかなと様子を見ていたのだが、3時間ほど経っても状況は変わらず。むむむとなってきた。AT&Tの店員は確かにiPhoneには売れないと言っていたが、販売上の都合だけでSIMさえ入手して挿せばなんとかなるとたかをくくっていたのだが、なにやらiPhoneであることを認識しているのか何かしら技術上の制約があるようだ。困った困ったとホテルでPCを使ってググってみると、AT&Tが販売上の制限だけでなく、技術的にもiPhoneでは使えなくしているようだということがわかってきた(調査不足だった)。確かにPC Watchの記事もSIMロックフリーのiPhoneで動いたとは書いてなかったし。

そこはそれ何か抜け道があるだろうと調べると、どうやらAPNの設定がプリペイドSIMのものではだめらしい。iPhone用のAPN設定プロファイルをインストールすると強制的に接続先情報を変更できるようだ。http://www.unlockit.co.nz/ というサイトへiPhoneでアクセスするとカスタムAPNの設定プロファイルをダウンロードもしくはメールで送信することができる。このサイトで下の画面のように「カスタム」→「US AT&T」を選択してCreate Profileを選択してダウンロードしてインストールした。なお、このサイトに行くにはiPhoneのパケット通信機能が必要になるので、仕方なくこの設定変更の処理はSoftbankのSIMに一度戻して行った。

カスタムプロファイルをインストール後、再度AT&TのプリペイドSIMに差し替えて電源を入れなおすと、今度はエラーメッセージも表示されず3Gでの無事パケット通信が行えるようになり、やっと使えるiPhoneになった。



以下は、紹介したWebサイトでのカスタムAPNの生成画面。なお、Create Profileを選択してインストールしたら、すでにインストール済みであった複数のプロファイルが削除されAT&Tのプロファイルのみに変更されてしまった。要注意である。




「*777*3#」へ発信すると、データパッケージの残りデータ容量が通知される。




参考にしたサイト

  1. http://peer2.net/sjdojo/?p=3279&page=2
  2. http://www.unlockit.co.nz/
1.のサイトにまとまった情報があり参考にさせてもらった。電話機付きのGoPhoneというパッケージのSIMを流用する方法などもあるようだ。

$25分(100MB)で一週間使えれば、Softbankの「海外パケットし放題」と比べると1万円弱差が出るのでそれなりにリーズナブルなのだが、上記のショップでの購入やAPNの設定変更の手間をもろもろ考えると素直にSoftbankのサービスを使うのも、それなりに無難な選択だと思えてきたのであった(笑)。
 

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